鹿児島大学病院からのお知らせ

鹿児島大学病院における新型コロナウイルス感染症への対応状況について

 先般,一部の報道機関から,新型コロナウイルス感染症に関する国立大学病院の対応状況等についての報道がなされましたが,本件に関する鹿児島大学病院の見解をお知らせします。

 鹿児島大学病院は県内唯一の大学病院として,また,地域医療の最後の砦の役割を担う特定機能病院として,隣県及び多数の離島を含む広大な県内医療圏の患者さんを対象とした高度かつ先進的医療の提供,新規医療技術の開発及び優秀な医療人材の育成に努めているところです。

  鹿児島県内における新型コロナウイルス感染症については,昨年7月初旬の鹿児島市内飲食店での最初のクラスター発生以降,各種飲食店,教育機関,医療機関及び介護老人保健施設等においても散発的にクラスターが発生して現在に至っていますが,幸いにも都市部のような一日当り数百人規模の新規陽性者発生には至らず,日々小規模の新規陽性者に留まっています。

  本院では,昨年7月の最初のクラスター発生に伴い,鹿児島県,鹿児島県医師会及び関係機関と協議・調整の上,新型コロナウイルス感染症患者のうち,主として人工呼吸器等を必要とする最重症患者ならびに酸素投与の必要な中等症患者の診療を担うこととし, ICU(集中治療室)及び感染症対応病棟(陰圧病室)内で必要病床を確保し,県内医療機関からの要請により新型コロナウイルス感染症の患者を受入れています。

 先般の報道では,国立大学病院のICU等の重症病床における新型コロナウイルス感染症患者用確保病床の割合が民間病院より低い旨の論評でしたが,本院では鹿児島県が定めた新規陽性者発生数のレベルに対応した病床数を確保することとしており,重症患者の受入れ体制は構築されています。

 また、本院感染制御部は,鹿児島県・鹿児島市などの行政機関や,鹿児島県医師会・鹿児島県看護協会などの各種団体と連携・協力し,クラスター発生時の疫学評価や感染対策支援,患者受入医療機関へのゾーニング支援,クラスター発生予防の推進等を行ってきており,地域における感染症対策の中心的役割も担っています。

 前述のとおり,本院は県内唯一の特定機能病院として,がん等の悪性腫瘍患者を含む重篤な患者さんの診療を担う責務があるため,限られた医療資源を最大限活かして,従来の通常診療に対応しつつ,併せて新型コロナウイルス感染症の重症患者にも対応しているところです。

  報道によれば,新型コロナウイルス感染症ワクチンが日本で初めて厚生労働大臣の認可を受け,本日から医療従事者を対象として先行接種が始まりましたが,当該ワクチンの大きな効果に期待しつつ,今後も鹿児島県,鹿児島県医師会及び関係機関との連携を密にして,鹿児島県における医療の最後の砦としての役割を果たすべく努力を続けて参りますので,皆様方のご理解ご支援を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。  

     令和 3年 2月17日                           

                                                 鹿児島大学病院長  
                                                           坂本 泰二              

      【参考】一般社団法人国立大学病院長会議ホームページ